天正金鉱(2)

カテゴリ:博物館  地域:静岡


その1の続き


天正金鉱 (30)

おじさんが先を進み、ところどころで立ち止まって解説をしてくれる。
壁がゴツゴツしているのは
吸音効果のため。
狭い洞窟の中だとミノを打つ音が反響して、耳がやられてしまうから、
それを防ぐための工夫らしい。


天正金鉱 (32)

更に奥へと進む。
今は手すりや電気があるが、当時はそんなものなどない。
天正金鉱は土肥金山よりハードだぞ。


天正金鉱 (33)

「手火松の煙」
よく見ないとわからないが、煙が通った跡がある。

電気のない当時、明かりとなるのは松明だけ。
しかし、一酸化炭素が溜まると窒息してしまうため、排気は必須だった。


天正金鉱 (34)

これをまたおじさんが説明してくれる。
相変わらずのマシンガントークでさらに身振り手振りを交え、
熱弁してくれるぞ。


天正金鉱 (35)

「サカサ階段 空気の対流装置」とある。
これは天井を段々にすることによって、煙の通り道を作る工夫。
よく考えられてるんだなぁ~


天正金鉱 (36)

ここは上部に穴が掘られている。
これは通気口。外に煙を排出するためのもの。
こんなもんよく掘ったもんだ。


天正金鉱 (38)

更に奥へとどんどん進む。
おじさんの説明も相変わらずすごい!


天正金鉱 (39)

目をギュッとつぶり、説明してくれる。
こちらは換気壁。いろいろと説明してくれたが、要するに
空気がたまる場所らしい。
一番先頭で聞かせてもらったが、後続のカップルたちは聞き取れたのか・・・?(笑)



天正金鉱 (40)

分かりづらいがこれが
金鉱脈
この鉱石を加工して金を取り出す。



天正金鉱 (41)天正金鉱 (42)

奥にあるのが

これは神様を祀ったものであり、これ以上掘り進めるのをやめた。
岩を縦に掘って女性器を模しているらしい。
採鉱者たちはこれを拝んでいたようだ。


天正金鉱 (44)

さて、こちら側が出口。
これは当時の鉱口ではなく、
後から爆破で開けた穴
当時一日頑張って3cmしか進まなかった穴が現代ではあっという間に空いてしまう。


天正金鉱 (45)

「彫り方が違うから壁の岩肌の質が違うでしょ?」と語るおじさん。
相変わらず目をぎゅっとつぶり、話がよく聞き取れない(笑)


天正金鉱 (46)

下へ下へと進んでゆく。
こちらのほうが足場はしっかりとしている。


天正金鉱 (47)

ここにも
金銀鉱脈
「金」「銀」と書いてある間の黄色っぽい石のエリアが鉱脈。
当時はこの鉱脈に沿って縦に掘り進めていた。


天正金鉱 (48)

この鉱石
1tから7gしか金が採れなかったらしい。
金7gって言うとと今(2014年2月)の価値だと3万円くらいか・・・


天正金鉱 (49)

現在伊豆半島では金銀自体が枯渇したわけではない。
掘ろうと思えば掘ることができるが、
とても採算に合わないらしい


天正金鉱 (51)

出口へと出てきた。
このあたりの石は石切によって切り取られ、
お台場の石として使われていたらしい。
江戸城の石垣を作った
雲見の石切り場といい、伊豆は良質な石が採れるのか。


天正金鉱 (52)

最後に、
現在の天正金鉱に案内してもらった。
ここは駐車場のすぐそばで、最初はここが鉱口なのかと思っていた。


天正金鉱 (53)

実はここ、後から建てられた観光用の穴。
ミノとカナヅチで当時の
金掘りの体験をすることができる。
とはいえ、この黄色い岩は金鉱石。加工すればちゃんと金が抽出できる。


天正金鉱 (54)天正金鉱 (55)

やってみると、これが意外と難しい。
思いっきり力を込めてカナヅチを打っても硬い鉱石はビクともしない。
垂直にミノを打つんじゃなくて、斜めから石を割るようにミノを打つとうまく岩が剥がれてくれた。


天正金鉱 (56)

お土産にと採れた岩をもらったぞ。
これが10gだとすると、ここから採れる金は・・・
およそ0.00007g。うん、
価値は2円くらいだな(笑)


ということで、
天正金鉱
マンツーマンで説明してくれるおじさんがとても魅力的。
土肥金山に行った次の日にここを訪れたのだが、その判断は大正解!

土肥金山でさっくりとした知識を入れておき、
天正金鉱で更に詳しく知るってのがいいコースだと思う。

この2日でなんだかとっても金のことが好きになりました。



 店名 天正金鉱
 住所 静岡県伊豆市土肥2851
 電話番号 0558-98-1258
 料金 入場:大人600円 中高生450円 小人350円
 営業時間 8:00-17:00 
 定休日 年中無休(12月にあり)
 関連URL 関連HP



     

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